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祭り情報

那智の火祭りなど和歌山県の祭りの特色



和歌山県は紀伊山地、熊野信仰の総本山である熊野三山を始めとして自然豊かな緑の土地を持ち、また山々の間には太平洋まで注ぐ多数の河が流れているなど、水と土両方に恵まれた幽玄の国であり、それらに由来する自然信仰の祭りを多く伝えています。

那智の火祭り

那智の火祭り

神武天皇の逸話から熊野の「那智の大滝」をご神体として崇める熊野那智大社の例祭で、正式には「扇祭」と呼ばれます。もともと滝付近に社殿を作り国造りの神である大己貴命や夫須美神を祀っていたのですが、仁徳天皇の時代に社殿と神様を滝をほどよく見渡せる頃那智山中腹に遷し新しい社殿を那智大社、古い社殿を別宮の「飛滝神社」として定めました。扇祭は那智大社で祀られている熊野の神様たちが年に一度、飛滝神社へ里帰りをするために行なわれる祭りなのです。

祭りは那智の滝参道にて行なわれ、当日の午前中には文化財にも指定されている「那智田楽」、稚児たちによる「大和舞」、「御田植式」などの奉納がなされます。午後になると里帰りをする熊野十二社権現と呼ばれる12人の神様たちを那智の大滝をイメージした「扇神輿」に乗せ、別宮までの渡御が行なわれます。この途中の参道に彼らと同じ数であり重さ50㎏に及ぶ12本の大きな松明が用意されており、カラス帽を被った神職の指示の元火が点けられ、さらに石段を登ってきて扇神輿たちと遭遇します。このときに燃え盛る炎によって扇神輿たちを出迎えその体をお清めするのですが、これが「那智の火祭り」と呼ばれる所以です。

目的地までたどり着いた神輿たちは滝本の広場にて田植えや田楽の神事を行い、旧参道を通って再び那智大社まで戻って祭りは終了です。大松明による御火行事もさることながら、那智田楽や扇神輿などこの祭りでしか見られない祭事が盛りだくさんです。

弁慶の父にまつわる「田辺祭」

田辺市の闘鶏神社で毎年7月に行なわれる例祭であり、「笠鉾」と呼ばれる個性的な山車が町を巡行するのが特徴です。この神社は熊野信仰の総本山である熊野三山の別宮的存在として古くから信仰されている神社です。また平家物語壇ノ浦合戦の際、両軍より援軍として要請された武蔵坊弁慶の父親である熊野別当湛増が源氏と平氏どちらに加わるか決めるため、この神社で紅白の鶏を戦わせたことが名前の由来だとされます。

ここの例祭の象徴である笠鉾と呼ばれる山車は、上屋に町によって異なる人形、下屋にはお囃子を奏でる人たちが乗り込むのが特徴で、鬼役や高張提灯持ちたちにより構成された行列によって巡行されます。山車は8つの町からそれぞれ出され、大和武尊など歴史上の人物から恵比寿たち神様、豊作を祈願する「餅花」が飾られるものまで様々で、そのうち2ヵ所から笠鉾の代わりに衣笠が出されます。

祭りは宵祭と本祭の二日間にわけて行なわれ、神社の神輿行列に随行して町を練り歩きますが、江川町より出される「住矢」という衣笠が先行し順路を清めていきます。本祭の夜には順番に宮入りをし、二の鳥居前で狩衣に綾蘭笠という出で立ちをした稚児たち三人による魔除けの流鏑馬が行われた後の手打ち式をもって祭りは終了し、それぞれの町へ笠鉾は帰っていきます。巡行の途中には笠鉾に飾られた紅提灯が川面に一斉に映り込む「曳き揃え」や会津橋の東西にわかれた笠鉾が挨拶を交わして橋を渡る「七度半の使い」など見どころの場面もたくさんで、田辺の夏を盛り上げてくれます。

各地域が独自に祭礼を行なう「古座川河内祭」

町の中心を古座川が流れており、河口にあたる中心部は漁業、自然に囲まれた他の地域は林業により生活を行なってきた古座川町で毎年7月に行なわれている例祭です。川の中に浮かぶ河内神社の例祭ですが、流域に位置する5地区によって伝承されてきた行事で、同じ場所に集ったそれぞれの地域がそれぞれ独自のやり方で祭礼を行なうという、とても変わった形式を持つ祭りです。この河内神社は本殿を持っておらず、島そのものがご神体となっていますが、島中央の森には「聖なる石」と呼ばれる石が存在し、島に上陸した際にはこの石にお神酒や海水をかけた上で拝礼が捧げられます。また御祭神である素盞鳴尊(河内様、河内大明神)は河口の古座神社に合祀されているのですが、河口から船が神額を運んできた上で島を舞台にして祭りが行なわれます。

祭り中は地区によって異なる様々な催しが行なわれるのですが、

  • 江戸時代に鯨舟で隆盛を誇った御船三艘に美しく装飾を施し、船謠を歌いながら河を島まで渡る「水上渡御」
  • 生き神として選ばれた神籬神官上臈(ショウロウ)と呼ばれる小学生ほどの稚児3人が船上で受ける拝礼
  • 日没後に御舟が舟歌とともに河内様の回りを三周し、神霊を迎える儀式を行なう「夜籠り神事」
  • それぞれの地区によって異なる流派の獅子舞披露や獅子屋台の巡行
  • 小中学生たちが船の速さを競ってレースを行なう「櫂伝馬」

など船上で行なわれる祭事を中心にさまざまな神事が行なわれます。その独自の形式に最初は混乱するかもしれませんが、水上で行なわれる神事はどれも涼しげかつ雄大なものであり、また屋形舟の上からゆっくりと祭り見物をすることもできるとあって、祭り中は5つの地区に関係なく多くの人で賑わいを見せています。