ご希望の日本の祭り・花火大会情報を無料で検索できます。

施設リサーチ/ホームメイト・リサーチTOP

旅探
日本の祭り・花火大会
トップページへ戻る
トップページへ戻る

祭り情報

山形県のカセ鳥(祭り)



山形県の温泉街・上山市には、江戸時代初期から伝わる、裸にケンダイというミノをかぶって手ぬぐいを頭に結き「カッカッカー!」と叫ぶ奇妙な"カセ鳥"に扮した若者に手桶から祝いの水をかけ、火伏せと商売繁盛を祈るという奇習「カセ鳥」が行なわれています。ミノをかぶった若者に水をかける、それも開催されるのが毎年2月とあって、少し気の毒に感じてしまうこの奇祭にも、れっきとした歴史と意味があるのです。

カセ鳥とは?

カセ鳥とは?

そもそも祭りの題材となっているこの「カセ鳥」とは何なのでしょうか。この行事は元々寛永年間に始まった歴史のある風習で、当時からカセ鳥に扮した若者たちが旧正月に町内や城中を廻り、ご祝儀やお酒をもらいながら、新しい手ぬぐいをその都度まいてもらいながらも水をかけられていたと言います。この鳥たちには「稼ぎ鳥」「火勢鳥」という字が当てられており、文字どおり火伏せの行事として、また水商売をしている家では商売繁盛を願う行事として、水を彼らの頭からかけていたそうです。また、ご祝儀をもらっていたのは「小正月の訪問者」といい、年改まった一夜遠い土地からくる神の声によって一年の豊かさを祝うという、故事に由来するもので、秋田の「ナマハゲ」などと同様の行事であるそうです。つまりあの真冬に水をかけられるかわいそうなカセ鳥たちは、外の世界からやってきた神のごとき存在なのです。言葉だけで聞くと単に変わった風習ですが、カセ鳥の正体や彼らにかけられた願いを聞くと、これも伝統的な祭事、そして「奇祭」だということがわかります。

現代のカセ鳥たち

現代のカセ鳥たち

そんな歴史ある「カセ鳥」ですが、1896年を境に一度その風習は途絶えてしまっていました。しかし上山市では、この貴重な民俗行事を復活させようと各方面の協力のもと奮起。1959年から再びカセ鳥たちが町に姿を見せるようになり、1986年には保存会も結成され、現在では毎年2月11日(建国記念の日)に、一般披露の本行事が実施されています。「カッカッカ カセ鳥、カセ鳥、お祝いだ カッカッカー!」と叫び踊りながら市内を練り歩く現代のカセ鳥たち。当然東北の冬の寒さは生易しいものではなく、時にはかけられた水がつららになることまであるそう。しかし男女、さらには県市民問わずカセ鳥に扮し「カッカッカー!」と踊る彼らの姿はとても楽しそう。商売繁盛と火伏せを祈願しながら、そして寒いなか頑張る彼らをねぎらう意味も込めて、勢い良くカセ鳥たちに水をかけてあげましょう。もちろん、その後のご祝儀や手ぬぐいも忘れずに。