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祭り情報

ニッポンの奇祭「茨城県の大飯祭り」



茨城県桜川市下泉・本郷地区の鹿島神社の氏子に伝わるこの「大飯祭り」は、とにかく食べることがテーマの少々変わった行事になっています。

ド迫力の"もっそう"を見よ!

ド迫力のもっそうを見よ!

「大飯祭り」という名前だけあって、もちろんご飯をたくさん食べるのがこのお祭りの趣旨。とはいえ頭についた"大"という名称は伊達ではないのです。祭りの会場となるのは神社などではなく、その年の当番となった地域の方の自宅や公民館。また女人禁制のため、会場には男性だけが集い、女性は裏方で料理や配膳などを担当します。

そして祭り前になると、いよいよ参加者の男性一人ひとりにご飯が運ばれてくるのですが、そのご飯の盛られ方がまさに圧巻!お椀に高さ数十センチほどあろうかという白米がうず高くつまれ、量にして一人約八合分。もちろん高く積めるようにぎゅっと圧縮してあるので、その密度や固さも相当のもの。さらに崩れないように、これを竹串で支えています。「もっそう」と呼ばれるこの山盛りご飯を食べながら作物の実りを神に感謝し、人々の健康を願うのがこの行事の目的なのですが、その量はまさに"大飯祭り"の名に全く恥じないものとなっています。

神様である"イマハマ"が登場

神様であるイマハマが登場

祭りが始まると、まず鹿島神社の神主さんの神事が始まり、それが終わるといよいよ食事開始。山盛りの"もっそう"を、煮物やサンマなどをおかずに食べていきますが、何しろこれだけの量をガツガツ食べるわけにもいかず、みなさんゆっくりと食べていきます。そうして食事を進めていると、今度は会場に菅笠をかぶり、体にミノを巻き、大きなワラジという妙な人物が出現。この人は「イマハマ」と呼ばれる人物で、「今浜から帰ってきた男」、つまり「漁師」なのです。しかしここ桜川市は海からは遠く、漁師にはあまり縁のない街。すなわちこの「イマハマ」は別世界から来訪した神様であり、この祭りの時に現われて、健康や子宝に恵まれるよう当時貴重であった魚を男たちにふるまったのだとされています。同時にこのお祭りは、作物の実りと人々の健康を神様に感謝するもの、この神様を崇めるためのお祭りという側面もあるのではないでしょうか。ちなみにこの神様(に扮した人)は食べている参加者たちに「もっと食べろ」とさらにご飯をすすめてくるそうです。また男性器を模した棒を持った人物が登場し、大量のご飯を頭からかぶせられることもあります。この時、男についた飯粒の量が多ければ多いほど、来年は豊作になるのだといいます。この男性器を持った人物も、子宝と豊作=実りを司ったありがたい人物だといえるでしょう。

豊作を願って

豊作を願って

そうして笑いと拍手と満腹感でいっぱいになったまま、祭りは終了となります。参加者の方はそれぞれ余った自分のご飯を持って帰り、家族で食べたりするのだそうです。豊作を願う、というどこの地域でもよく見受けられる「豊年祭」をテーマにしたこちらの祭りですが、そこに「イマハマ」を登場させることで、海から遠いこの地域にとって魚がどれだけ貴重なものであったかを、垣間見させる一面を持っています。同時に、食べきれないほどの量の白飯をお椀によそい、さらに人にかぶせる、という少しもったいないように思える行為も、満足にご飯を食べることができなかった当時の羨望であり、非日常を具現化したものなのではないでしょうか。もしかしたらこの祭りは、昔の人たちが描いてやまなかった夢を現代に実現させているのかもしれません。