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祭り情報

ニッポンの奇祭「三重県のざるやぶり」



裸祭りとは祭りの参加者が生まれたままの姿、何も汚れのない無垢な姿で神様と向き合う、という意味を持った、日本でも数多く存在する祭りの一種ですが、その内容は裸で行うこと以外は祭毎によって違います。そんな裸祭りの中でもちょっと変わった三重県の「ざるやぶり神事」をご紹介します。

ざるやぶりの由来

ざるやぶりの由来

三重県の津市内にある河芸町一色では、毎年7月15日の夜、市指定無形民俗文化財にも指定されている「ざるやぶり」神事が行なわれています。この祭りの由来は室町時代の中頃、近江源氏の末裔といわれる三井治朗紗左衛門高次なる人物とその一行が戦いに敗れ一色の海岸にたどり着いたことに始まります。彼らは空腹のあまりある民家に入り込み、その家に置いてあった「よまし麦」が入ったざるを見つけて中の麦を食べようとしたところ、主人に見つかり奪い合いになった、という故事にちなんで、当時の祖先を追憶し、豊漁と安穏無事を祈願するという祭礼として行なわれるようになったといいます。

ざるの壮絶な奪い合い!

ざるの壮絶な奪い合い!

このざる破りは八雲神社にて行なわれ、ふんどし姿の男たちによって"ざるの奪い合い"が行なわれる、という単純なものですが、その内容の激しさと光景はまさに圧巻。集まった裸の男たちはまず、合図の花火が上がると「ワッショイ、ワッショイ、ワーイ」の掛け声とともに神社になだれ込み、約20分激しくもみあい、その上で冷水をぶっかけられます。このざるが無い状態で行われる裸のもみあいを「から練り」と呼び、必ず2回続けて行われます。

そしていよいよ3回目、参加者の心も体もヒートアップしたころについにざるが投げ込まれ、本番の「ざるやぶり」が始まります。前日から白米を入れて神前に用意されていた、直径約60センチメートルの「たんばざる」と呼ばれる大きなざるが裸の男たちの中に投げ込まれると、一斉に壮絶なざるの奪い合いが開始されるのです。大きなざるは瞬く間に破れ、引きちぎられ、バラバラになっていってしまいますが、この奪い合いの最中にも容赦なく水が盛大にかけられます。こうしてびしょ濡れとなった男たちの熱い戦いはざるの破壊とともに終わりを迎えるのですが、ひきちぎられたざるの破片には「歯痛に効く」などのご利益があるため、それを奪い合うための戦いが今度は観客も含めて始まります。そして裸の男たちは戦いを終え、ざるの破片を手にして帰っていくのです。

故事から起こった祭り

ざるの壮絶な奪い合い!

この裸祭りは約400年もの伝統を誇っており、その壮観な光景を一目見ようと他地区からもたくさんの見物客が訪れるといいます。まさか三井治朗紗左衛門高次たちも、偶然入った民家での出来事が現代にまで伝えられる祭りとなるとは思わなかったのではないでしょうか。彼らのような奪い合いが起きないようにという願いを込めて、この熱い豊漁祈願は今日も受け継がれています。