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祭り情報

ニッポンの奇祭「福岡県の尻ふり祭り」



祭りといえば祭壇の前で行なわれる、神楽や演義などの踊りがつきものです。またその踊りによって、豊作を神に祈るというのも全国各地にはたくさんあります。ですがここ福岡県小倉南区の井手浦で行なわれる「尻ふり祭り」は、神主たちがお供え物をした祭壇の前で「お尻を振って豊作を願う」という、ユーモラスな祭りになっています。

蛇を真似ておしりを振る

蛇を真似ておしりを振る

この祭りの由来は諸説あるのですが、「その昔、平尾台で大蛇が悪さをしていたところ、見かねた神様がこれを退治した。ところが大蛇の尻尾だけがここ井手浦に落下し、ピンピンと身を振りながら跳ねまわった。するとその年は十数年ぶりの大豊作となった」。この言い伝えがもとになり、毎年の豊作を願って尻ふり祭りが行われるようになったと言われています。つまり、尻を振ることは、大蛇の尻尾がぴんぴんと跳ねまわる様子を表しているのです。

またこの大蛇の尻尾ですが、日本神話でスサノオノミコトが退治したヤマタノオロチの尻尾が井手浦に飛んできたものではないかという説も存在し、それが本当だとすればこれは単にユーモラスなだけでなく、かなりスケールの大きな神話的背景が隠されている祭りともとれます。

おしりを振って蛇退治

おしりを振って蛇退治

会場となる井手浦公民館前の広場には、前述したエピソードを模して藁で作られた、長さ4メートル、高さ3メートルの大きな蛇が置かれた祭壇と弓矢の的が設けられます。お祭りが始まるとまず、神主が祝詞を祭壇の前で唱えます。それがひと通り終わると、いよいよ神主さんや当番の座元さんたちが「左!右!左!」という掛け声とともにお尻を振り始めるのです。大きく振れば振るほど豊作になると言われており、周囲からは「もっと振れ!」という掛け声も上がり、観客も大賑わいです。

この後は神主さんが大蛇退治として弓矢を引き、3本の矢を的に当てます。そうした後に藁の蛇を日本刀で斬り、蛇退治とお祭りはクライマックスを迎えるのですが、この蛇の中には干し柿が詰められており、食べると長寿のご利益があるということで観客たちは拾って食べ合います。こうして祭りは終了です。

受け継がれる尻ふり

受け継がれる尻ふり

お尻を振るということはもちろん珍しいのですが、神様ではなく神様に退治された蛇を模した動作をするお祭りという意味でもこのお祭りは珍しいのではないでしょうか。また最近は高齢化で祭りを引き継ぐ人も減少していましたが、地元住民の有志により井手浦尻ふり祭保存会が結成されるなど、その存続は安泰。「尻ふり」のご利益は確かに受け継がれています。