
鷽替えは「うそかえ」と読みます。鷽替えとは、前の年に知らず知らずについたすべての嘘を天神さまの誠の心に取り替えるという神事です。1月7日の18時から始まります。参加したい方は神事の当日、夕方から授与される木鷽を準備してください!初穂料1500円です。木鷽というのは、木彫りの鷽像です。18時になると神事が始まり、「かえましょ、かえましょ」という掛け声とともに近くにいる人達と木鷽を交換していきます。最後に手元に残った木鷽は、嘘が誠の心と変わった証として持って帰ることができます。木鷽の裏には一つずつ異なる言葉が書いてあります。途中で木鷽の裏に書いてある言葉の発表があり、幸運の金鷽が当たることがあります。当たった方はその年一番の幸運を手にするそうです。見ず知らずの人達が「かえましょ、かえましょ」と掛け声をかけながら木鷽を交換していく様子は他では見ることができない不思議な光景です。だんだん心が穏やかに、清らかになるようでした。鷽替え神事は参加希望者が多く、入場制限をかけている年もあるそうです。 この鷽替え神事が終わった後に行われるのが「鬼すべ神事」です。鬼すべ堂で行われ、年の始めに除災招福を願って執り行われます。寛和2年、菅原道真公の曾孫にあたる菅原輔正によって始められたと伝えられています。氏子およそ300人が役割に分かれて鬼を追い込み、煙で燻って鬼を追い払うという神事です。氏子が担う役割は鬼を追い払う「燻手(すべて)」、鬼を守る「鬼警固」「鬼係」です。 「鬼じゃ(おんじゃ)、鬼じゃ(おんじゃ)」という掛け声とともに太宰府駅から参道、太鼓橋を渡って境内まで練り歩きます。鬼すべ堂に全員が集まると、高く積まれた松葉や藁に御神火が灯され、「燻手」と「鬼警固」「鬼係」によって炎の攻防が繰り広げられます。かなり迫力のある火まつりです。初めて鬼すべ神事に参加した時は、炎の熱気や氏子さんたちの迫力に圧倒されました。鬼すべ神事は最終的に神職と氏子代表によって鬼が退治されて終了します。燃え残った板壁は持って帰ることができます。「火除けのお守り」として各家の玄関先にお祀りする風習があります。